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お宮参りで使った産着は七五三でも使える?『仕立て直し』について徹底解説!

お宮参りで作った産着や、代々引き継がれてきた産着、どこかで使えないかな・・・とお悩みではありませんか?

結論、お宮参りで使った産着は、七五三の着物として使えます!

お宮参りの時の身長と比べて、七五三を撮影するときには大きく成長しているので、産着をそのまま着ることはできませんが、『仕立て直し』をすることで着用することができますよ。

本記事は、
「男の子、女の子それぞれ何歳の七五三まで使えるのかな?」
「仕立て直しの方法や料金は?」
「七五三で着用した後はどうなるの?」
という疑問について、詳しく解説しています。

お宮参りで着用した産着で、大きくなった七五三の着物姿が見れるのは、とても感慨深いものがありますよ。

思い出の産着で、ぜひ素敵な七五三にしてくださいね。

お宮参りの産着は七五三の着物として使用できる!
お宮参りの産着を七五三で使うためには仕立て直しが必要
1.仕立て直しとは?
2.仕立て直しはどこでできる?自分でもできる?
3.仕立て直しの料金
4.仕立て直しの方法
5.七五三用に仕立て直した着物を産着に戻すことはできる?
七五三用に仕立て直した産着は何歳まで着られる?
1.男の子の場合
2.女の子の場合
お宮参り用の産着を仕立て直す際の注意点
1.採寸
2.期間
3.七五三の小物準備は忘れずに!
費用を抑えたい方はレンタルもおすすめ!
まとめ

お宮参りの産着は七五三の着物として使用できる

お宮参りで着用した産着は、七五三の着物として使用できます!

しかし、お宮参りの産着と七五三の着物にはさまざまな違いがあるため、そのまま着用することはできません。

産着と着物の違いは以下の通りです。

【サイズ】
身丈・裄丈・袖丈・身幅が異なる

【袖の形状】
お宮参りの産着は、四角袖(綴じていない)
七五三の着物は、丸袖(綴じている)

【縫い目】
お宮参りの産着は、縫い目なし
七五三の着物は、背中の中心に縫い目あり

【着方】
お宮参りの産着は、着付け不要で赤ちゃんを抱っこした人にかぶせる
七五三の着物は、着付けが必要

お宮参りの産着と七五三の着物には上記のような違いがあるため、産着を着物として着るための『仕立て直し』が必要です!

お宮参りの産着を七五三で使うためには仕立て直しが必要

産着を七五三で着用する際には、『仕立て直し』をしましょう

本章では、
・仕立て直しはどこでするのか
・仕立て直しの料金
・仕立て直しの方法
・仕立て直した着物を産着に戻すことはできる?
という質問に答えます。

仕立て直しについて、一緒に学んでいきましょう!

1.仕立て直しとは?

『仕立て直し』とは、産着の形を子供用の着物の形状に作り変えることです。産着で縫われているところを1度ほどいて、着物の形に作り直します。

2.仕立て直しはどこでできる?自分でもできる?

産着から着物への仕立て直しは、呉服屋さんに頼んでやってもらうことができます。

和裁の仕立て直しは、洋裁と異なりミシンではなく全て手縫いです。和裁を普段から楽しんでいる方なら別ですが、慣れていない方には難易度が高いでしょう。和裁に自信のある親戚や知り合いがいれば、頼んで仕立ててもらうことができますよ。

3.仕立て直しの料金

お宮参りの産着から七五三の着物に仕立て直す場合の相場は、約5,000〜15,000円(着物の種類・素材によって異なる)です。

お願いする呉服屋さんによって、金額は大きく異なります。また、最近はネットでも仕立て直しの注文ができるところがあるので、費用と手間を考慮してご自身にとって最適なお店を見つけましょう。

4.仕立て直しの方法

産着から着物への仕立て直しは、以下の工程が必要です。

【袖口作り】
産着は袖が広口と呼ばれる四角袖になっており袖を通す部分がないため、丸袖に直して袖を通す部分を作ります。

【肩上げ(裄丈の変更)】
産着は赤ちゃんを抱っこした大人が羽織れるほど着物が大きいため、肩の部分を縫いあげる必要があります。

【腰上げ(身丈の変更)】
産着は丈が長いため、腰の部分を縫いあげる必要があります。

【紐の位置を付け替える】
着物と襦袢についている紐を取り、それぞれ元の位置より少し下の腰部分に付け替えます。女の子は帯や被布から見えないように、男の子は袴を着用した際に見えないようにしましょう。ついていた紐をそのまま使用しても新しい紐をつけても大丈夫です。

産着は一つ身(0〜2歳までの幼児用の丈)で作られていることが多く、3歳用に仕立て直す場合肩上げや腰上げは少しですが、子どもの成長を願う意味が込められているため少しだけでも縫い上げましょう。

5.七五三に仕立て直した着物を産着に戻すことはできる?

七五三の着物として着用後、その着物がどうなるか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。結論、仕立て直しをした七五三の着物は、元の産着に戻すことができます。

産着から着物に仕立て直す際に縫い上げた、袖口や肩上げ・腰上げをほどいて元に戻すことが可能です。

しかし、仕立て直しをほどくのは想像以上に手間と時間がかかります。

また一度縫い合わせたところをほどくので、素人が行うと満足のいく仕上がりにならないだけではなく、失敗することもあります。和裁に精通している方でない限り、仕立て直してもらった呉服屋さんや身内の方に、再度ほどく作業をお願いするのがおすすめです。

七五三用に仕立て直した産着は何歳まで着られる?

お宮参りで着用した産着は、何歳の七五三まで着られるのでしょうか。男の子と女の子とでは、お祝いする年齢が異なるのでそれぞれ解説します。

1.男の子の場合

男の子の場合、3歳の七五三と5歳の七五三で着用できます。しかし、産着は一つ身(0〜2歳頃までの幼児用の着物)で作られていることが多く、5歳でも着用することはできますが少し小さめです。

産着を作る段階で5歳の七五三での着用を考えている場合は、三つ身(2〜4歳頃までの子供用の着物)で産着を作っておくと良いでしょう。

さらに成長の早いお子様は、5歳でも三つ身の場合前の合わせが足りなくなることもあるので、確実に着用できる3歳の七五三で使用するのがおすすめです。

2.女の子の場合

女の子の場合、3歳の七五三で着用するのが一般的です。七五三の着物として産着を使用する場合、一つ身(0〜2歳頃までの幼児用の着物)か、できれば三つ身(2〜4歳頃までの子供用の着物)で産着を作っておくと良いでしょう。

7歳の女の子は、一般的な産着のサイズ(「一つ身」や「三つ身」)では寸法が足りず、残念ながら着用することができません。どうしても7歳まで産着を着用したい場合は、四つ身(4〜12歳までの子供用の着物)で産着を仕立てることをおすすめします。

7歳の場合、産着を仕立て直した着物で七五三をする方は少なく、新しい着物を着用する方が大半です。購入だけではなくレンタルも豊富な種類から選ぶことができるため、写真館、写真スタジオ、貸衣装屋さんなどで一緒に衣装選びを楽しんでくださいね。

お宮参り用の産着を仕立て直す際の注意点

仕立て直しをする際の注意点は、
・採寸
・期間
・小物の準備
です。

詳しく解説していきます。

採寸

呉服屋さんに頼む場合はプロの方が採寸してくれるため、心配いりません。しかし、インターネットや親戚に着物を送って仕立て直してもらう場合は、お母様やお父様がサイズを測ることになります。

身長の他に、以下の寸法を求められることが多いです。測る場所を理解して正確な長さを測りましょう。

【裄丈(ゆきたけ)】
腕をななめ下に伸ばし、首の後ろのぐりぐり出っ張った骨から、手首までまっすぐ測る。

【着丈(きたけ)】
まっすぐ立って、首の後ろのぐりぐり出っ張った骨から、足のくるぶしまでまっすぐ測る。

少しふくよかなお子様は、1cm〜3cm長めにすることがあるため、その旨も伝えておくと安心です。

また、男の子で袴をはく場合は、裾から着物が見えないように5〜10cmほど身丈を短くすることがあるため、仕立て直しをしてくれる呉服屋さんや親戚の方にその旨相談しましょう。

期間

和装の仕立て直しは、ミシンではなく全て手縫いで行います。産着は小さいとは言っても、仕立て直す箇所が多いので、2週間から場合によっては2ヶ月ほどかかるケースも。

繁忙期は特に忙しくなる呉服屋さんもあります。呉服屋さんの繁忙期の目安は年始1月、卒業シーズンの3〜5月、七五三シーズンの10〜11月なので、できるだけ避けた方が安心です。

「間に合わなかった!」ということがないように、早めの準備を心がけましょう!

七五三の小物準備は忘れずに!

七五三で必要なものは着物だけではありません。

男の子・女の子の七五三で必要なものを、それぞれ紹介します。

【男の子】

  • 羽織
  • 長襦袢
  • 肌着
  • 羽織ひも
  • 角帯
  • 腰ひも
  • 足袋
  • 草履
  • 懐剣
  • お守り
  • 白扇

【女の子】

  • ​​被布
  • 長襦袢
  • 肌着
  • 腰ひも
  • 兵児帯
  • 足袋
  • 草履
  • 巾着
  • 髪飾り

着物以外にこれらのものを準備する必要があります。

呉服店に仕立て直しをお願いする場合は、その他の小物についてもアドバイスをもらえたり、一緒に購入することが可能です。呉服屋さんで一式揃えてしまえば、他のお店に買いに行く手間もかからず楽ちん。

また、写真館や写真スタジオで撮影する場合は、店舗で着物以外の小物を貸してもらえることもあります。

「七五三のためだけに全てを購入するのは大変・・・」という方は、写真スタジオなどの店舗に、「着物だけの持ち込みは可能か」、「着物以外の小物(被布を含む)はレンタル可能か」ということを、あらかじめ確認しておきましょう。

阿部写真館は、着物のお持ち込み、着物以外の小物の貸し出し、どちらも大丈夫です。

お気軽にご相談くださいね!

費用を抑えたい方はレンタルもおすすめ!

身内に仕立て直しができる人がいる場合はお願いすることができますが、いない場合は呉服屋さんなど、専門店にお願いすることになります。お直しの費用は比較的高額です。

写真館や写真スタジオは、撮影料金に衣装が全て含まれていることが多いです。予算によってはレンタルも視野に入れると良いでしょう。

まとめ

お子様の健やかな成長に感謝し、祝福をする七五三。

お宮参りで使用した産着を、男の子の場合3歳・5歳の七五三で、女の子の場合、3歳の七五三で着ることができます。

せっかく作った産着、晴れやかな七五三の祝い着として仕立て直して着用するとより成長を実感することができますよ。

仕立て直しは失敗がないよう、呉服屋さんなどの専門的な知識のある人にお願いするのがおすすめです。

産着を仕立て直した上に小物を全て購入となると、出費が大きくなります。小物などはレンタルも検討して、予算に合うよう調整しましょう。

お子様はもちろん、ご両親様や祖父母様、みなさんが満足できる素敵な七五三を迎えてくださいね。

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